にゃんこのおうちロゴ> 新聞記事

 地域猫資料室/新聞記事全文

「地域猫」と共生を図る 神戸と明石で試み

[ 2006/4/8 神戸新聞]


 飼い主のいない野良猫を地域で暮らす「地域猫」ととらえ、住民との共生を図る考え方が注目を集めている。野良猫には「公園の砂場や自宅の庭にふんや小便をする」「鳴き声がうるさい」-などの苦情が多いが、元をたどれば飼い猫を捨てる人が絶えないのが原因。そこで、地域住民が問題解決へ避妊や去勢手術をし、餌を適度に与え、食べ残しやふんを清掃するなどの事例が増えてきた。活動支援に乗り出す自治体もある。(明石総局 坂本 勝、後藤亮平)

 明石市西部の幹線道路沿いの住宅街。かごで運ばれた猫六匹が放された。猫は少し戸惑った後、一目散に走り去った。

 飼い主のいない猫をボランティアで世話している正木慶(けい)子(こ)さん(61)=同市魚住町=ら。

 公園などにいる猫を神戸などの獣医師の所へ運んで避妊、去勢手術し、元に戻す活動を続ける。ごみをあさらないよう餌をやり、生まれて間もない野良猫の飼い主も捜す。「捨て猫の約九割は生後間もない子猫。餌が不十分で、寿命は飼い猫の半分以下」と正木さん。

 同市内の別の公園でも、同様に猫を世話するボランティアの女性がいる。この公園では一昨年、人目に付かない場所で、口や鼻から血を流して息絶えた子猫が見つかった。男子中学生数人が捨て猫を、棒でたたき続け死なせたらしい。この女性は「動物を物のように捨てる大人から、子どもは何を感じるか」と憤る。

 神戸市は、二〇〇五年度から「地域猫モデル地区事業」として、野良猫と地域の共生を目指す活動を支援。啓発看板の製作費や避妊去勢手術費などの一部を助成する。

 初年度は三団体が指定を受けた。その一つ、同市中央区の雲中地区の地域婦人会が中心になって設立した特定非営利活動法人(NPO法人)「輝(かがやき)うんちゅう」は、住民向け講習会など広報活動にも力を入れる。副理事長の岡田ミチ子さん(73)は「飼い主のいない猫の問題は、地域全体で考えるべき」と訴える。




にゃんこのおうち にゃんこのおうち