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  野良猫トラブルお任せを
大阪府が仲裁員/地域での共存策を助言

[ 2007/2/4 朝日新聞 ]


 野良猫をめぐる住民同士のトラブルを解決しようと、大阪府が「猫紛争」専門の仲裁員を養成し、派遣する事業を始めることになった。えさを与える愛猫家と、汚物被害などに悩む住民との話し合いを仲裁員が仲介。えさやりのルールを決めたり、繁殖を防ぐための手術を施したりする共存策を提案する。動物愛護の専門家も「前例のないユニークな制度」として注目している。

 大阪府内の保健所や役所に寄せられる、野良猫の鳴き声や大小便に対する苦情や捨て猫の引き取り相談は年間約1万件(05年度)。全国では数十万件に上るとみられる。しかし、狂犬病予防法に基づき行政が捕獲できる野良犬と異なり、野良猫を捕獲する法的根拠がないため、保健所などはえさをやる人に注意を促す程度しかできない。

 府の新制度は、仲裁員の希望者を対象に、3回程度の養成講座を実施。獣医師らが猫の習性やトラブル解決の先進例について講義する。

 行政による野良猫トラブルの解決策としては、東京都が05年、紛争処理の方法をまとめたガイドブックを作成。えさやりの方法を決める▽専用トイレを設置する▽自治会の予算などで不妊去勢手術を施す??などの実例を示し、住民に配布している。大阪府でもこうした手法を参考にする。

 トラブルに悩む自治会役員や住民の参加も検討する。07年度中に20人程度の仲裁員を養成し、08年度から住民の依頼に応じて派遣。強制力はないが、双方の立場にたって解決策を提案する。

 動物行政に詳しい市民団体「地球生物会議ALIVE(アライブ)」の野上ふさ子代表は、「猫をめぐるトラブルの解決には、地域の住民全員がともに考える雰囲気づくりが大切。仲裁役を育てる取り組みが成功すれば、モデルケースになるだろう」と話す。(中山彰仁)




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