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「まち猫」対策 まず対話
町ぐるみの活動へ 議論の場働きかけ
北区保健所

[ 2005/10/21 朝日新聞 ]


 「野良猫に餌をやる人がいる、やめさせて!」「動物愛護で餌をやっているのに、何が悪い!」−−猫に関するこんな苦情が急増しているため、北区保健所が地域ぐるみの「まち猫」対策に取り組んでいる。解決には住民同士のコミュニケーションが大切と、餌をやる人、腹に据えかねている人が顔をつきあわせ、話し合う「場」の設定まで試みている。

 北区保健所によると、猫に関する苦情は昨年度354件。3年前から犬より猫の苦情が上回るようになった。

 苦情のトップが「餌やり」。「公園や駐車場などで猫に餌をやる人がいて迷惑している」「野良猫が増えるのに餌をやるのはおかしい」といった内容だ。次に多いのが「糞尿ふんにょう」。猫屋敷と呼ばれるほど猫を飼っている人がいて、「悪臭がひどい」という周辺住民からの苦情だ。「餌やり」と「糞尿」だけで苦情の半分以上を占めている。

 以前なら、住民が餌をやっている人に直接、苦情を言うケースがほとんどだったが、最近は保健所に「注意してくれ」と言ってくるケースが急増している。一方、「餌をやっていたら脅された。何も悪いことはしていないのに」といった苦情も。

 こうした苦情に対応するため、北区保健所は昨年から、町内会や動物愛護のボランティア団体、獣医師会など地域ぐるみの「まち猫」対策を一部の地域で始めた。

 「動物愛護から餌をやるな、とは言えない。しかし、餌をやる以上、食べ残しや糞の処理をするなど責任を持ってもらわなければ。犬と違って猫を規制する法律はないだけに、地域でよく話し合って解決していく以外にない」と石井博・生活衛生課長。

 今年9月、ある町内会で開かれた集まりでは、路上や他人の玄関先に餌を置いていたおばあさんと、迷惑だという住民が出席して約2時間、本音で議論。その結果、迷惑をかけない餌のやり方を決めたり、野良猫を増やさないよう不妊去勢手術を施すための募金活動をしたりすることになった。

 餌をやっているのは、一人暮らしのお年寄りが多い。「猫がかわいそう」「餌をやるのが生きがい」などと、年金のほとんどを餌代につぎ込んでいる人や、自宅で数十匹の猫を飼い、さらに公園などで野良猫に餌をやっている人もいる。

 「まち猫」対策に取り組む同区内のボランティア団体「シャットミュウミュウの会」の遠藤恵子会長は「無責任な餌やりさんもいるが、中には野良猫の不妊去勢手術代を自分で出している人もいる。野良猫を増やさないためには手術が効果大。地域で双方がよく話し合っていければ……」と話している。




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