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 地域猫資料室/新聞記事全文

野良猫と共生の試み
9月に動物愛護協会から感謝状 啓発活動や捕獲・手術

[ 2004/10/21 アサヒタウンズ ]


 「地域猫」をご存知ですか。地域住民全体で「不妊・去勢手術」、「きちんとした餌やり」、「排泄(はいせつ)物の処理」などの管理をして、野良猫と快適に共生していこうという活動だ。町会や自治会全体で取り組みを模索する地域も見られるようになった。「日本動物愛護協会」(港区)から9月、功労団体として感謝状を受けた、狛江市の中和泉5丁目町会(名古屋日出明会長)の活動を紹介する。

(田中優記・記者)

 狛江市中和泉5丁目地区。一戸建ての住宅が立ち並び、500世帯が暮らす。同町会では5、6年前から、野良猫の増加に伴い、「庭を荒らされた」「無責任な餌やりで猫が増えた」などの苦情が相次ぎ、住民間のトラブルになることもあった。事態を重く見た町会では、市民団体「狛江地域ねこの会」(野木ナオ子代表=品川区)と協力して、昨年春から野良猫対策に乗り出した。

 同地区在住で「地域ねこの会」会員の飯島みゆきさん(55)らが中心となって、回覧板やポスターでの啓発活動と、猫の捕獲・手術を開始。町会も猫の運搬に協力し、昨年度は50匹、今年度は今月中旬までに18匹に手術を施した。手術費用は、バザーの収益金や寄付金、町内の協力店3店に設置した募金箱に寄せられた中からねん出した。定期的に餌を与えている人がいれば、その人に手術費用を出してもらうこともある。手術済みの猫には、ピアスや首輪、ペンダントなどの目印をつけている。また町内の決まった場所に餌やり場を設置して、ボランティアが見回っている。こうした取り組みが評価され、03年度には都の「飼い主のいない猫との共生モデルプラン」の地域指定を受けた。町会長の名古屋さんは「野良猫の被害は減ったと解釈していい」と話す。

 地域猫は、住宅が密集する都市部ならではのアイデアだ。94年に横浜市磯子区で、地域住民と保健所職員らが協力して野良猫問題の解決にあたったのが始まりと言われている。「継続した取り組みのためには、地域住民の理解と、行政がコーディネーター役としてかかわっていくことが欠かせない」と日本動物愛護協会事務局長・会田保彦さんは話す。

 狛江地域ねこの会は、一昨年、NPO法人ねこだすけ(新宿区)の狛江支部として発足。当初から、市と協力して猫に関する苦情を解決するなど、市との連携を深めてきた。同会は今年度から年間10万円で市と事業委託契約を結び、餌やりのマナーや猫の飼い方についての啓発活動、子猫の里親探し、野良猫の捕獲と不妊・去勢手術の推進などの活動を、市全域で行っている。同会では「野良猫の寿命は4年ほどで、地域できちんと管理すれば、その代限りでいなくなる」と猫嫌いの人にも理解を求め、猫に荒らされない庭造りの方法などをアドバイスしている。

 地域猫活動は、失われつつあった隣近所のコミュニケーションを復活させ、地域の団結力ほ高めることにもつながるので、防犯面でのプラス効果期待される。飯島さんは「地域猫の取り組みは『動物愛護』と『快適な住環境作り』という2つの視点考えていかなくては。結局は近所づきあいにつきる。皆で手を取り合って長く続けていきたい」と話している。

 狛江地域ねこの会では、27日10−15時、同市あいとぴあセンター(小田急線狛江駅北口バス、福祉会館前下車)で開かれる「あいとぴあまつり」でパネル展示をする。また11月14日9−15時、「市民まつり」で資金集めのバザー(狛江市役所駐車場)を開催。《問》03−3785−2768野木さん。




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